ムー物語
第二話〜ポニーテールのムー〜

少し伸びた髪を赤いリボンでポニーテールにして
それは走る度に猫のしっぽの様にピョコピョコと
いたずらに跳ねます
大好きな白いミニのワンピースを着て
ママの方をくるりと振り返ると
ママはいつもにっこりと微笑んでくれます
ママ大好き!
何千本、何万本ものヒマワリの畑は
逆行の炸裂した光で眩いばかり
思いっきり畑の中を走ると
子供のムーはママから姿が消えてしまいます
すべてのヒマワリはムーよりとても背が高いのです
ドンドン走って行くとやがてママの姿も声すら
聞こえなくなってしまいました
あ〜!どうしようと後悔をしても
もうママの所には戻れないのかもしれない
我慢できないほどの悲しみがこみ上げた瞬間
「ムーちゃん」「ムーちゃん」…
あっ!優しいママの声だ
目が覚めるとムーちゃんは何時もの様にママの
お膝の上…お昼ねしちゃった〜
ね〜ママ〜!ムーちゃん夢を見たのよ…
教えてね「私は幾つ寝たら人間の女の子になるにゃ〜?」
「もっともっといい子になったら人間の娘(こ)になれるの〜?」
ね〜!ママ〜ママ〜!
もっと可愛がってにゃ〜
ママの頬に何度でもキスをしてあげるから
だからもっと、もっと抱きしめてね
お願い…

                 つづく・・・

        ボス猫
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