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| 最終章 ムーちゃん花火の夜<第一章 激しい雨> | |||
ドーン!バリバリ! 夕方からやっと涼しくなって遠くの祭りの 花火の音だけが聞こえます ずいぶん遠い花火なのに空気が震えます ムーちゃんも日中の暑さからやっと開放されて涼やかな風が入って来るお庭を眺めていました 芙蓉の白い花が夕刻の暗闇の中でかすかに風にそよぎました カンナの赤い花さえ暗闇の暗さに消え入りそうです 遠くから響く花火の音は大嫌いな雷の音に似ているのでムーちゃんは不安でたまりません 「大きな音は嫌いだニャ〜ママお買い物から早く帰ってニャ〜」 そう思いながらうとうと眠くなって来ました だれニャ〜話し掛けるのは… 夢の中で聞き覚えのある声がします 優しい声だけどママの優しい感じではありません 遠くから聞こえるような深い声なんです 「ムーちゃんは相変わらず雷の音が嫌いだね… 無理もないな… この地に降り立った時大きな雨雲の中を通って来たんだが その時の雲の合い間の雷を潜り抜けたんだから その時の恐怖が残っていて今も怯えるんだね… 可愛そうなムーちゃん、 そして愛しいムーちゃん 聞こえるかい?目覚めなさい…覚えているかいムーちゃん?」 その声が聞こえた瞬間、夜空に一筋の閃光が走りました バリバリと花火の音ではなくあの忌まわしい雷の音がしました 日中さんざんの暑さが宵になって夕立を呼んだのでしょう 激しい雨が庭に降り注いでいます、 そして凄まじい雷の光がムーちゃんを包みました ムーちゃんは閃光と激しい雷雨の音で全ての記憶が蘇りました 声の主は懐かしいムーちゃんのお父さんでした 「とてもいい子になったね 皆さんから可愛がられることは猫たちにとってもとても幸せ… 捨てられて雨の露に消える不幸な子猫たちも 今は随分少なくなりました猫を可愛いと思う人々が増えたんでしょうね」 「さあ、そろそろ月の猫村に帰りましょ…」 つづく・・・ |
![]() ボス猫 |
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