ムー物語
最終章 ムーちゃん花火の夜<第二章 星屑>

「ムーちゃんはここにずーといたいニャ〜」

「それはもう出来ないよ、
ムーちゃんは月の猫村のお姫様なんだから
多くの猫村たちのためにも、もう此処へはいられないんだよ」

「だってママさんや大好きな家族と別れられないニャ〜」

「悲しみは分るニャ〜辛さもわかるニャ〜…
でも多くの猫村の猫たちのために帰らねばならないのです…
お姫さまとして猫村の皆の幸せのためにも」

その言葉はとても強く迷う事すら出来ません
ムーちゃんは強く決心しなくてはなりませんでした

「ムーちゃんは月に帰って悲しまないようにこの地での楽しかったこと、嬉しかったことは
すべて記憶から消しましょう…そしてママさんの事も…
月に帰ればすべてを忘れていますよ、
新しく楽しい月での日々が始まりますよ」

お父様の声は重く強くムーちゃんはためらう事が出来ません
ムーちゃんは静かにうなずくしかありませんでした…

やがて金色の光がムーちゃんを包むと
その星屑のような輝きは渦をまき天に向かい
一気に高く舞い上がり
やがて流れ星のような星屑は一筋の細い光の線になり一瞬にして夜空に消えてしまいました
その晩、お父さんとムーちゃん、
二つの黄金色の星が流れた事を誰も知りません

夕立の止んだ後は尚更に涼しく、
やっと秋の訪れが近いことを予感させました
灰色の雨雲が東の空に流れました
その晩の月は何時もより高く沢山の星は
ひときわ明るく輝いていました

「ムーちゃん!ムーちゃんご飯ですよ〜」
いつもの優しいママさんの声です
その声は部屋の奥も雨上がりの庭先にも聞こえていました          
         つづく・・・

           ボス猫 
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